技術シーズ

介護施設での利用の様子
(出所:大阪大学医学部武田朱公医師)
認知症の早期診断が難しい原因の一つに「認知機能障害を発見するための簡単なスクリーニング検査が無い」ことが挙げられます。患者の受診動機を高め、早期診断のメリットを活かすためには『簡便かつ非侵襲のスクリーニング検査法を確立する』ことが重要です。 『アイトラッキング式認知機能評価法(ETCA)』は、患者の受診動機を高め、早期診断のメリットを活かす科学的・医学的根拠に基づいた技術です。 この評価法は、画像や映像等に対する視線動向である生体的動作から得られるデータ(正解映像の注視時間割合、視点検出率、視線の移動系列の統計量や全体画像など)より、認知機能を非侵襲、簡便、客観的、定量的に判定する新しい手法です。モニター画面に表示される内容に沿って、画面を眺めるだけで認知機能の検査が行えるものです。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31506486
Sci Rep. 2019 Sep 10;9(1):12932. doi: 10.1038/s41598-019-49275-x
Novel Method for Rapid Assessment of Cognitive Impairment Using High-Performance Eye-Tracking Technology.

大阪大学大学院医学系研究科 臨床遺伝子治療学講座
http://www.cgt.med.osaka-u.ac.jp/index.html

目の動きを利用した『眺めるだけの認知機能検査』技術

1.タスク映像提示
認知機能評価タスク映像
(質問・回答)を
モニター上に提示
2.アイ・ ラッキング
タスク映像を見つめる被検者の
視線の動きを連続記録
(アイ・トラッキング)
3.認知機能のスコア化
映像内の特定の要素
(正解画像など)に対する
注視率からスコア化
当該技術は、科学技術振興機構(JST)の研究成果事業大学発新産業創出プログラム(START)である「視線検出技術を利用した簡易認知機能スクリーニングシステムの開発による社会システムの負荷軽減」プロジェクトの成果であり、その実用化をはかるため2019年11月に大阪大学発ベンチャーとして、当社の設立に至りました。